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ヨガとピラティス、動いてはじめてわかる“エネルギーの流れ”の違い

ピラティスと私の体験

〜感覚と理論で読み解く、私の体験から生まれた気づき〜

こんにちは、ピラティスインストラクターのCandyです。

よく、ヨガと、ピラティスの違いについて聞かれます。

多くの方が、ヨガは精神的なもので心に効かせる、ピラティスは身体に効かせると言われますが、ヨガもピラティスもどちらも心にも体にも変化をもたらすと思っています。では違いは何か。

今回は、私が実際にヨガとピラティスの両方を体験しながら、「ああ、これは全く違うアプローチなんだ」と実感した“エネルギーの流れ”の違いについてお話ししてみたいと思います。

気づきや身体的な感覚のお話になるので、できるだけ理論的な背景も交えながら、身体を通して気づいたことを言葉にすることで、これからヨガやピラティスを始めようと思っている方、あるいはすでに実践しているけれど、違いがよく分からないという方のヒントになればうれしいです。


◆ ヨガで感じた“地球とのつながり”

私は先にピラティスを始めていたのでヨガを初めて体験した時の感想です。

まず、最初に感じたのは「地面との深いつながり」でした。

ヨガでは、「グラウンディング」という意識が大切にされます。
これは、地面に足や手をしっかり根付かせて、その感覚を通して身体と心を整えていくプロセスです。

なのでヨガのクラスの初めに足裏をほぐしたり立位のポーズを行う際も、地面との関係性を多く説明することが多いです。

地球には常に重力が働いています。
私たちは無意識のうちにその重力に引っ張られながら立ち、歩き、座っています。
私の主観ですが、ヨガでは、その重力に逆らわず「地球が自分を引き寄せる力」と「地球(床)が押し返す力(床反力)」を感じながら、ポーズの中でバランスをとっていきます。

このときのエネルギーの流れは、地面に接している“グラウンディングしている場所”からエネルギーが全身に広がっていく感覚です。
たとえば足の裏から吸い上げるようにエネルギーを感じ、背骨を通して頭頂へ抜けていくような、下から上へ、外から内へ広がる自然な循環があります。

ヨガは自然との調和を大切にする哲学を背景に持っていて、「今ここにあるありのままの自分を受け入れる」ための時間でもあります。
だからこそ、自分の外側=地球との関係性を感じながら、呼吸とともにエネルギーを受け取り、流していくのだと感じています。
そして最後に主客合一と言って、自分と自分以外のものに対する境界線をなくし、最終的に悟りの境地に行くということに重きを置いているのがヨガだと思っています。


◆ ピラティスで感じた“内側から生まれるエネルギー”

一方、ピラティスで私が感じていること。

ピラティスの動きの特徴は、「中心(コア)から自らが力を生み出す」ことにあります。
特に私が大切だと感じているのが「two way stretch」という考え方。
これは、自ら作り出したエネルギーを中心から双方向に伸び合うように意識していく身体感覚です。

エロンゲーションと言ったり、オポジションと言ったりするピラティスの身体感覚。

ですが、敢えてここでは「two way stretch」と呼びます。

ヨガもピラティスも、床に座っている時、坐骨を床に登頂を天井へ引き伸ばします。

ヨガでは坐骨で感じたエネルギーをそのまま背骨へと繋げて登頂まで引き上げますが、ピラティスでは中心(コア)で自らが力を生み出した力を坐骨につなげ、さらにそこからの床半力を中心(コア)で自らが力を生み出した力と合わせて登頂まで繋げて引き上げる感覚です。

そのことで強く身体の中で双方向に引き伸ばすエネルギーが生まれます。

その感覚があることで、例えば、仰向けで足を天井方向に伸ばしているとき、足先は遠くに向かってエネルギーを送り出し、同時に骨盤は反対方向に沈めていくように意識することができます。
この「双方向に引き伸ばすエネルギー」を生み出すことで、体の内側から安定感と伸びが生まれます。

ヨガでも同じように動くことがありますが、よりピラティスでは自分の中からエネルギーを強く作り出すことが大切なのです。私がピラティスを継続して思うことは、こんなにも内側から力を発揮できるようになるんだということです。


ピラティスでは、重力や床反力に“受け身で反応する”のではなく、**自分の内側から強くエネルギーを生み出して“能動的に動きに変える”**のです。そしてそのエネルギーを全方位に向かって発揮していくことで中心からの運動連鎖を起こしていきます。

これは、筋肉の収縮と伸張をコントロールしながら、身体のバランスを自ら整えていくエネルギーの使い方。
つまり、外側の自然の力に身を委ね、そのことで気付きるヨガに対して、ピラティスは“自分という自然”を能動的に作り上げる感覚なのです。


◆ マシンピラティスで広がる、立体的なエネルギーの循環

さらに、ピラティスマシン(リフォーマーやキャデラックなど)を使うことで、エネルギーの流れはより立体的になります。

マシンのスプリングは、床とは異なり、**さまざまな方向から反力(押し返しの力)**を生み出してくれます。
それに対して、体の内側から双方向の力(A←→B)を生み出すことで、より深い伸びや正確な動きが可能になります。

たとえば足でバーを押すと、Aの方向に力が発生します。
それに対して、マシンから返ってくる反発(スプリングテンション)がB方向の力となり、体の内側で統合される。
このように、「外からの反力」+「内からのエネルギー」=立体的な統合運動が生まれるのです。

この感覚は、マット上では味わいにくい、マシンならではの魅力です。


◆ ヨガとピラティス、どちらがいいのか?

ここまで読んでくださった方は、もうお気づきかもしれません。
ヨガとピラティスは、どちらが優れているというものではなく、“目的”や“今の自分に必要なもの”によって選び方が変わるということです。

  • 「自分の外側とのつながりから内側を感じて、心と身体を整えたい」ならヨガ
  • 「自分の内側から力を育て、背骨から全身を動かすことで心と身体を整えたい」ならピラティス

私は、乳がんという人生の転機を経て、ピラティスという方法で「自分の中から立ち上がる力自分の軸を強くすること」に出会いました。
でも、同時に、ヨガで感じた「地球に支えられている安心感」も、かけがえのない体験でした。


◆ 最後に:エネルギーの流れに気づくことは、自分の可能性に気づくこと

どちらも、ただの“運動”ではありません。
ヨガもピラティスも、「身体の使い方を通じて、人生の向き合い方を変えていく」ものだと思います。

ヨガでは、外の力、偉大な自然の力に気づき、それを受け入れることから始まる。
ピラティスでは、自分の内側に既にある力強さに気づき、それを育てることで変わっていく。

この両方の体験があったからこそ、私は「自分の可能性は、自分の中にも外の世界にも、どちらにもあるんだ」と心から実感できました。

あくまでも私が感じた主観ですが、この言語化が必要としている誰かに届きますように。

あなたもぜひ、ヨガとピラティスのエネルギーの違いを、身体で感じてみてください。
そこには、文字では伝えきれない“あなた自身の気づき”が待っています。

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